人は皆「未完成」であることは、普通の感覚の持ち主ならば誰でも認めるところでしょう。
そして、会社も同じだと言う事を、私も働き始めてすぐ気づかされました。
もう30年も前の話ですが、学生時代はなぜだか会社(大人の社会)は既に完成された場所のようなイメージがあったものです。
歴史の授業を受ける際、「今のゴールに対しての過去」と思えるような錯覚に似ています。
当然今の時代がゴールであるはずはなく、ほんの通過点にしかすぎません。
会社もそれは同様、人は組織の一員となってから個々の役割を担い、ともに成長を目指します。
完璧なものを売る必要はない。但し完璧は常に求めなければならない。
世の中にあるものは、全て未完成といっても良いのではないでしょうか。
例えば、私が今使用しているマイクロソフトのOS「Windows」も、完璧を待っていたら、一生販売されることは無かったでしょう。
常に開発者の自己満足の繰り返しだったかも知れません。
ソフトは皆アップデートを繰り返しながら、バグが修正されていきます。
市場に出てはじめて見える課題も少なくありません。
車にしても、家電にしても皆同じです。
欠陥品を販売しても良いと言う喩えではなく、
「人」も「会社」も「商品」も「社会」も、全ては未完成であるという意味です。
あなたも私も、完成された世の中に産まれてきたわけではありません。
完璧な会社に就職したわけでもありません。
未完成なことに不平不満をぶつけるだけでは何も改善されません。
不満が合ったらともに改善する生産的な思考の方が、より楽しくすごせるでしょう。
何かを始める時、慎重な方はたくさんいます。
それは悪いことではありません。
でも、「石橋をたたいても渡らない人」は、今の時代には合っていないかも知れませんね。
- 失敗したらどうしよう・・・。
- 自分なんかには無理・・・。
- 今更やっても手遅れ・・・。
これらの考えにずっと支配されているようでしたら、それは問題です。
考え悩むことは大切ですが、一歩踏み出してはじめて見えることも多いのです。
先ずは一歩踏み出し、途中で軌道修正することも大切でしょう。
出世できる人は、会社に期待などしていない!?
一般的に、社員の出世を決めるのは上司になります。
経営の責任者(社長)がその最大の権限を持っています。
そして多くの場合、会社が未完成であることを一番よく知っているのが社長自身になります。
つまり、そのことを理解し、その隙間を上手く埋めることのできる人が、出世と言う形で皆をリードする役割を任されます。
以前は、企業にも「現状維持」で何とかなった時代がありました。
プラスαを頑張れば、会社は成長し、そこそこ無難に働けば現状維持のイメージです。
しかしグローバルな社会では、変化がないのは現状維持ではなく、緩やかな下降を意味します。
ライバル企業や、新規参入社へどんどん仕事は流れて行くでしょう。
「要領のいい奴が出世する」と言うと、マイナスイメージにも聞こえますが、全体のバランスを見ながら最適に立ち回るという意味では、要領が良いのは重要なプラス要素です。
そうした事の出来る人は、最初から自分が会社を育てる一員であることを理解しています。
会社には、いろいろな役割が必要であることも分かっています。
便宜上組織や上下関係はありますが、同じ目的に進むパートナーです。
パートナーですから仲間をライバル視する感情もありません。
対立が生じた時、自分が正しいと思えば、建設的に仲間を説得するだけです。
完璧でない会社に、もともと過度な期待などしていませんから、ストレスもなく、常に正しいと思えることを推進し、トップだからと言って媚を売ることもありません。
しかし、現実化においては必要のない壁があり、不合理な状態が続く場合もあるでしょう。
イエスマンのみで固めたいトップもいるかも知れません。
あなたの会社はどうですか?
そんな時は、別の道を選ぶ決断も必要かもしれません。
それは人生としては正常な考えです。
会社の未完成を理解できる人は、同じ目線で社会全体の未完成も見ることができます。
そこにはビジネスチャンスが溢れているのですから・・
やりたい事をやった方が、面白い人生に決まっています。